■中国紙の変遷西域のコンチダリア河畔で、328年と推定される「李柏文書」が発見され、王義之とほぼ同年代の墨書として関心を集めました。蔡倫の時代から200年以上がたっていますが、紙の表面は粗く、現在の紙に比べるとまだ劣質なものです。隋・唐になると製作技術はぐんと高まり、茶毘紙・縦簾紙・色麻紙など種類も豊富になりました。この頃は麻の紙が主流ですが、宋代には竹を原料とした紙も多く作られるようになりました。今日使われているような、墨に敏感な画仙紙が作られ始めたのは、清代以降のことです。
王義之とほぼ同時代の墨書「李柏文書」
資料提供:芸術新聞社「墨スペシャル26 文房四宝の楽しみ」より
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