書道用小物・筆巻きについて Q:赤の色は染ではなくて塗ってあるようですが素材のままとどのような違いが有るのでしょうか? A:筆巻きの素材である竹は、そのままですと濡れた筆の水分を吸い、汚れ易かったり、かびやすかったりするため、防水も兼ねて塗料が塗られています。染料ですと水分がつくと色落ちしてしまう為塗料を使っています。 国産の筆巻で「白」としてありますものは、青竹の皮の色を生かし透明の塗料をぬった仕上げになっております。「赤」「黒」といった色につきましては、「黒」は墨の汚れが目立たぬ様、「赤」は女性好みの色といったお客様のご要望もあって作られるようになったようです。 また、中国産のものは「白」は完全に皮をむいた竹ひごで作っています。これは中国の竹の皮は、あまりきれいなものがないからでもあります。品種の関係で、皮を剥いても内部までシミがあるような竹も多い為、シミのある竹ひごは色物に使用しているという裏事情もあるようです。 これとは別に中国産の筆巻きで「柄物」として色様々な糸で綴られた筆巻きもございますが、これはもともとランチョンマットとして生産されているものに、筆巻き様の紐をつけて筆巻きに仕立て直したもので、使われている竹ひごの品質があまりよくなく、染料で色づけされたものです。ですから大変お安い価格となっております。 国産の筆巻きの中には、今回お求め頂いたものよりもさらに細いひごを用いて作られた、御簾に匹敵するような繊細な作りのものもございます。 以上、ご質問から少しそれましたが、筆巻きにまつわるお話です。 |