■日本の墨作り文献上は、推古天皇十八年(610)に紙・墨の製法が伝わったとありますが、それ以前から墨が使われていたといわれています。822年、製墨を普及するための法令が発布されていることから、このころにはすでに広い地域で墨が作られていたと推測できます。
大陸の製法をもととしながら、日本の気候風土に合わせて原料や製法が工夫されていきましたが、明治あたりまでの墨は、中国の墨より品質的に劣っています。
正倉院宝物「新羅楊家上墨」
資料提供:芸術新聞社「墨スペシャル26 文房四宝の楽しみ」より
Powered by Estore