筆の基礎知識 筆の歴史3
◆製法と材料の変遷 現在使われている、根元まで墨を含ませることのできる筆(水筆・無心筆)が主流となったのは、中国では清以降、日本では明治以降のことです。それまでは、筆の根元部分に紙を巻いて作る巻筆(紙巻筆・巻心筆)が多く使われてきました。
毛の種類につい`て言えば、中国では長い間、弾力の強い兎毛が好んで用いられましたが、明代以降盛んに羊毛が使われるようになりました。清代には多くの書家が羊毛筆を好んで使っています。日本では、主に狸・鹿・兎・馬毛等が用いられてきましたが、明治以降羊毛筆の需要が次第に高まり、筆全体に占める割合が増加していきました。資料提供:芸術新聞社「墨スペシャル26 文房四宝の楽しみ」より
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