割れる筆の治し方3-1
今まで書きやすかった筆が割れるようになった時、三種類の状態が多く見られます。今日は、三種類の内の一番目を説明します。1)穂首(筆の毛の根元)と軸の付根に墨が溜まり硬くなっている場合水道の流水にさらしながら、穂首(筆の毛の根元)と軸際(筆軸と筆の毛の付け根)を持ち穂首を軸のほうに押しつけ八ンドルを廻すようにゆっくり左右に廻します。軸際に残っている墨が出てくると水で流し、残墨が出なくなるまで繰り返します。最後に軸から指をすべらし、しごくようにして水を切ります。その後、紙か布で穂首を包み水分を吸収させ、筆架(筆掛け)に穂首を下にして陰干しします。軸際に水分や墨が残っていると根腐れの原因になります。
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