硯用「保温シート」
膠(にかわ)の水溶液は、温度が高いと液状になり、低温ではゲル化してゼリー状になる性質を持っています。硯や磨墨する水の温度が低いと墨を磨っても微粒子に分散できず、美しい墨色が得られません。この保温シートは、気温10℃のとき約30℃、気温20℃のとき約37℃で安定しますので、硯をあらかじめ温めておくことによって磨墨時問も短縮されるとともに容易に微粒子分散ができ、固形墨の持つ本来の墨色を出すことができます。また、磨墨液の入った墨池を保温することにより磨墨液のゲル化を防ぐことができます。天然膠製の液体墨を使用する際にも「保温シート」の上で墨液を使用すると、いつも最適の状態で墨液の特色を発揮できます。
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