添加墨
膠はコラーゲンという物質を含んでいるタンパク質の一種です。 元々20%程度の水分を持っている膠は、四季折々の温度・湿度の影響の下、水分を取り入れたり、排出したりしながら加水分解を続けています。数十年、百年以上経週した墨には加水分解が進み炭素も凝集し、「消し炭」のような墨色を呈する物があります。このような墨でも新しい膠を加えることにより十分つかえる墨に変身させることができます。それも新墨では出し得ない古墨独特の風情を表現し、何物にも替え難い貴重な物になります。 「棒膠」と「No.101」「蒼稜」「茜稜」は、その用法において対極の存在で、言い換えればプラス・マイナスの関係になります。
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