墨の膠(二力ワ)
墨に使われる膠(ニカワ)は、獣類、魚類などいろいろな動物の「コラーゲン」という物質を含んでいる骨、皮、腱、結合組織、うろこ、浮袋などの部分から取り出されたゼラチンを主成分とするタンパク質の類です。 膠(二力ワ)は煤(スス)と練ることにより煤(スス)粒子、粒子群の間に入ってよく知られているその接着性によってこれらをくっつけ合わせ、墨としてのあの形を作らせる役目があります。 次にその形を作ったものを乾燥すると、膠(二力ワ)液の中の水分はほとんどすべて除かれ元の乾いた状態に近い膠(二力ワ)が残ることになります。この状態になった膠(二力ワ)は煤(スス)を強く接着して晋通に見られるあの硬い墨の形を保たせる役目があります。
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