Q.使用後の残墨(磨墨液)を容器に入れて冷蔵庫にいれて保存していますが、どうでしょうか。
A.腐敗はある程度抑えられますが加水分解は止まりません。膠は水の中ではどんどんその力を失い、磨墨液中の煤の凝集が始まります。低温下ですのでスピードは少し遅らせることができると思いますが、宿墨化は止めらません。また使用後の残墨には空気中の細菌が混入しています。夏場は特に注意を要します。表具性を考えても夏場は磨墨後48時間、冬場は72時間を目安にされてはいかがでしょう。
耳寄り情報
608006 純銅製 墨池(ページの一番下に掲載されてます)
昔から「銅壷の水は腐らない」といわれているように、銅の表面は常に殺菌作用で無菌の状態が続き、銅の器の中に入れた水は何年経っても腐らないといわれています。
これは、明治26年、ネーゲリーという植物学者が発見した、銅の持つ微量金属作用により、常に無菌であるためです。十円銅貨の表面も微量金属作用で無菌です。 この銅が持っている微量金属作用を利用したのがこの磨墨液保存容器です。墨池としてもご使用頂けます。