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墨運堂「墨のQ&Aより」Vol.2

Q.大和雅墨とは何ですか。

墨は普通の濃さ(固形分10%程度)以上でお使い戴くものと、淡墨(普通の濃さを20〜30倍に薄めたもの)でお使い戴く場合があります。
淡墨用の墨は、墨色の冴えが大変重要になりますが、反面濃い状態では黒味がやや物足りなくなります。
この原因は膠の使用量の違いから起こります。黒味を強調したい墨に比べ、淡墨に使用する膠の量は1.5〜2倍になります。
これは和墨と中国墨の膠の使用量の違いと考えて戴ければ良いと思います。当社の「大和雅墨」は、この淡墨使用の為に造りました一連の墨の総称であります。
中国の乾隆時代の墨の淡墨における透明感のある色調を基本に、日本人の美意識を織り込んでこれまで製造して参りました。
平成時代に入り、これまで使用して参りました膠が、日本にも中国にも無くなりましたので、これからの大和雅墨は、これまでの煙るような淡墨の美しさから、芯と滲みが比較的はっきりした透明感のある美しさに変っていきます。
原料事情により大きく変化致しますが、これまでに無い、平成の「大和雅墨」を目指して開発を進めて参ります。今後最も変化のある墨となると思いますのでよろしくご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
「大和雅墨」は昭和30年代初め、当時の和墨と区分する意味において、墨それぞれの特徴と色調(薄茶系、赤紫系、薄茶紫系、青系の黒、青墨、茶系の黒、茶紫系の黒等)を明記し19種類発売致しました。現在は原材料の都合で16種類になっています。

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